「NATOに行くのは許さない」プーチン政権が異常なまでにウクライナに執着する悲しい理由

西側に拒絶されたことへの悲哀と怒り
バイデン大統領とプーチン大統領は、12月7日、緊張の高まるウクライナ情勢を解決するためのバーチャルな首脳会談を約2時間行った。
双方が提案を交換し合いそれを検討中という形で目前の事態はほんのわずかだけ静かになったが、本質的な相互理解にはほど遠い。

問題の根本には、自壊によって消滅したソ連邦の継承国ロシアを、ヨーロッパが決して自らの仲間として迎え入れなかったことに対するロシアの深い悲哀と怒りがある。
この問題が最も峻烈しゅんれつな形で噴出しているのが、スラブとしての兄弟国家ウクライナとロシアの関係である。

問題の遠因は、ペレストロイカ政策の推進により、西側諸国と共通の方向性をとり始めたゴルバチョフが、1987年から1989年にかけて「欧州共通の家」概念を提起したころにさかのぼる。
要するに、価値を共有する国になりつつあるのだから、欧州を分断していたさまざまな組織はもうやめようではないかということである。
分断の組織とは、ワルシャワ条約機構とNATOであった。

以下ソース
https://president.jp/articles/-/52874?page=1