90代の入所者にわいせつ 静岡地裁が男に懲役2年求刑

2020年12月5日 05時00分 (12月5日 05時01分更新)

静岡市内の介護施設で今年五月、入所者の九十代の女性にわいせつな行為をしたとして強制わいせつ罪に問われた元介護福祉士の男の論告求刑公判が四日、静岡地裁であった。検察側は論告で「立場を悪用した卑劣な犯行」と指摘し、懲役二年を求刑。弁護側は被告に前科前歴がなく、カウンセリングを受ける意思を示しているなどとして、執行猶予を求めた。判決は来年一月十三日。

 起訴状などによると、静岡市内の施設で介護福祉士として働いていた無職八木勝被告(40)=同市駿河区=は、今年五月二十三日午後四時すぎ、施設の居室で九十代女性に抱きついてキスをし、胸や尻を触るなどしたとされる。女性がケアマネジャーに相談して発覚した。八木被告は十三年前からこの施設で介護福祉士として働いていた。

 これまでの公判で起訴内容をおおむね認め、「仕事や、同居する両親の夫婦げんかによるストレスがあった」と説明。「いつも頑張っているわね」と笑顔で声をかけてくれる女性に対し、体を触って癒やされたいと思うようになったという。被告人質問では起訴された事件の三日前にも同様のわいせつ行為をしていたことが明らかになった。

https://www.chunichi.co.jp/article/165352