年末年始はおうちで過ごす人も多いのでは。そんな中、「低温調理」という方法がSNSなどで注目されています。
しかし、国は食中毒の危険があるとして注意を呼び掛けています。

低温調理とは、100度よりも低い温度でゆっくり加熱する調理法で、肉が柔らかくジューシーに仕上がると注目されています。
SNSで話題になった今年の料理に関するワードランキングでは、4位に「低温調理器」がランクインしています。
そんな人気の低温調理について、国の食品安全委員会は「調理温度が低いため、殺菌という面で十分に気をつけなければならない」と注意を呼びかけています。
見た目で、加熱不足が分からないケースが多く、食中毒につながる恐れがあるといいます。
厚生労働省によりますと、2020年の家庭での食中毒は166件で、10年前と比べおよそ2倍に増えています。

実際、低温調理にはどれくらいの時間が必要なのか。
例えば、ローストビーフを作る場合、肉の中心温度が58度で、殺菌に28分以上の加熱が必要となります。
厚さ4センチの牛もも肉300グラムを58度のお湯で加熱した場合、肉の中心温度が58度に達するまでは約100分。
さらに、そこから殺菌のため、28分以上かかるので、あわせて、およそ130分の加熱が必要です。

肉の外側や断面を見ても、見た目だけでは加熱が十分かどうかわからないといいます。
食品安全委員会はYouTubeなどで「低温調理器メーカーのマニュアル本や正しいレシピを参考にしてほしい」と呼びかけています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2c719cacf11d56458a77460e738bfc9a31b26be0