神奈川県警が取り扱った遺体の搬送をめぐり、遺族に葬祭会社を紹介する見返りに現金などを受け取ったとして、横浜地検は受託収賄の罪で男1人を、また贈賄の罪で男女2人を起訴した。死者の尊厳を無視したとんでもない汚職の構図だが、よりによって関わったのは現役警察官とその家族だった。
まず3人の関係性を整理したい。現金などを受け取っていた加藤聖(せい)被告(48)は事件当時は大和署の警部補で、刑事1課の強行犯係として遺体の検視などを担当していた。加藤被告に賄賂を渡していた河合博貴被告(65)も、定年後に再任用された警察官で、加藤被告とはかつて同じ職場で仕事をしていた。そして、河合被告の妻、恵子被告(60)は同県大和市の葬祭会社「林間葬祭」の実質的経営者だ。
■優先的に紹介依頼
県警監察官室によると、河合被告夫妻は検視が必要な遺体の遺族をほかの葬祭業者よりも優先的に紹介してほしいと、加藤被告に依頼。見返りに、平成31年3月ごろから昨年1月ごろまで加藤被告に現金計127万円と68万5千円相当の商品券を渡していた。
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