猪苗代湖で3人が死傷したボート事故の裁判を傍聴した阿部加奈子記者の解説
Q、初公判での佐藤被告の様子は?
阿部記者>
裁判官の問いかけにもハキハキと応えている印象的でした。
検察側の冒頭陳述で明かになったのが佐藤被告のボート近くを航行していた別のボートの運転手が100m以上先のブイ付近に被害者が浮いているのを目撃していたこと。
そして、別の水上バイクの運転手は佐藤被告のボートが通過した直後に「何かが飛んで湖面に落ちるところを見た」と証言していることを明らかにした。
つまり、被害者の存在に気付き、事故を避けることができたと指摘しています。
ただ佐藤被告は当時ボートを運転している際「、前方や左右を注意深く見ていて、被害者が浮いているのは全く見えませんでした。どうやったら見えたのだろうと今でも理解できません」と話した。
Q、今後の裁判のポイントは?
福島市の鈴木芳喜法律事務所の佐藤弁護士は弁護側が主張する
「前方を注視していれば事故は防げたのか」がポイントになると話す。
佐藤弁護士によると、例えば道路上の交通事故でも自動車が人をはねた場合は原則的に大小はあるものの自動車側の過失が否定されるというのは考えにくいという。
裁判では今後、佐藤被告が事故当時の状況について、被害者への思いについて自らの言葉で話す。遺族が求める事故原因の解明につながる言葉があるのか注目される。
次回の公判について裁判所は検察・弁護側と協議し決定するとしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b2658946f37b033c3fbfdab13b18f326ac712840