パンデミック時代になぜか流行する「ワルツ」の謎
時代の激流に翻弄される人々を惹きつける魅力
https://toyokeizai.net/articles/-/478651?ismmark=c
(前略)
ワルツの謎—人はなぜワルツに魅せられるのか 伊東信宏(大阪大学大学院教授)
コロナ禍を経験した今、パンデミック中にワルツが生まれた歴史に共感を覚えます。17世紀ウィーンでぺストが流行した時に、童謡「愛しのアウグスティン」が生まれました。
単純で明るいワルツと同じ3拍子の曲ですが「ペストで皆いなくなった」という歌詞がつけられ、二重の意味が込められています。
コレラが流行した19世紀半ばはシュトラウス2世が活躍した時代でもありますが、彼のワルツにも喜びと悲しみが同居しています。
20世紀前半のスペイン風邪流行時にはラヴェル「ラ・ヴァルス」が生まれました。人は絶望しきると、喜びの音楽にしか体が反応しなくなるのではないでしょうか。
ではなぜワルツだったのでしょう? 男女が体を密着させながら回り続けることで陶酔感をもたらす、それがワルツの魅力であり本質です。
民族舞踊には複雑な拍子が多いですが(東欧の5、7拍子、アフリカのポリリズムなど)、西洋音楽は単純化されていてリズムに乗りやすい。
でもオーケストラの微妙な拍の駆け引きの中でふっと離陸≠オて、魔術的な瞬間が訪れる。それでトランス状態になるんですね。
いかそーす
参考
愛しのアウグスティン
https://youtu.be/ol_yvHK3P3U
鬼束ちひろ 私とワルツを
https://youtu.be/LXft3v_cKHk