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近年、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の影響もあり、日本社会においては政府や行政のみならず、民間企業においてもデジタル化の遅れがあらわになった。孫正義さんは日本社会におけるデジタル化の現状について、こう怒る。

「今、世界には1000社ぐらいユニコーン企業がある中で、特にAI分野では(日本企業は)3社ぐらいしかない。決定的にAI革命から遅れを取ってしまったのは事実だ。DXの次にはAIトランスフォーメーションがある。デジタルにするのは当たり前の話だ。

デジタルになっていないことは、そもそものスタートラインにも並んでいないということだ。FAXでいまだにPCRの検査結果を伝えるなんて、何を考えているのか。恥ずかしくて話にならない」

孫正義さんは以前から「ほんの数年の間に、技術革命のあるAI分野で日本は完璧に『AI後進国』になってしまった」と発言していた。2021年にはデジタル庁が発足され、民間でもDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が注目を浴び、少しずつ変わりつつあるものの、孫正義さんが日本社会に抱く危機感は揺るがなかったと言える。