シート越し「泣く子いねがー」 ナマハゲも飛沫防止―秋田

 秋田県男鹿市で31日、ユネスコの無形文化遺産で、大みそか夜の伝統行事「ナマハゲ」が行われた。
県内の新型コロナウイルス感染状況が落ち着き、実施地区は昨年よりも増えた一方、
家に上がらないなど感染防止対策を継続する姿が見られた。

今年はナマハゲ再開の動き 地区の7割近く実施へ―感染対策、行事簡素化に疑問も・秋田

 同市大倉地区では、30代の青年4人が鬼のような面とワラ装束を着け、ナマハゲに扮装(ふんそう)。
神社で祈りをささげた後、「ウォーウォー」と叫び、家々を練り歩いた。

 「泣く子はいねがー」。加藤俊彦さん(66)宅では、玄関前で飛沫(ひまつ)防護シートを垂らし雄たけびを上げた。
「お父さんの言う事、聞かねば連れてくぞー」とうなると、孫の藤原禅君(5)はべそをかきながら、「お利口さんにします」と答えていた。

 同地区では昨年と同様、面の下にマスクを着け、各家でのお膳などのもてなしは断るようにした。
昨年は、市内93地区のうち58地区が中止したが、市の事前調査によると、今年は62地区が開催すると回答した。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021123100407&;g=soc
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玄関で飛沫(ひまつ)防護シート越しに叫ぶナマハゲ=31日午後、秋田県男鹿市
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新型コロナウイルス感染対策で飛沫(ひまつ)防護シート越しに叫ぶナマハゲと、泣きじゃくる子ども=31日午後、秋田県男鹿市