4歳ナマハゲ、待望デビュー 「なんとめんけぇ」大みそかに笑顔
2022/1/2 17:53(最終更新 1/2 18:02)

 秋田県男鹿半島の各地で200年以上前から続く伝統行事「男鹿のナマハゲ」が2021年の大みそかも実施された。新型コロナウイルスの感染防止対策として、20年に続き▽家の中に上がらない▽大声を出さない▽接触を控える――などの対策を取った。男鹿市北浦の安全寺地区では身長約100センチの「4歳のナマハゲ」も姿を見せた。

 務めたのは市内の鈴木寛士(ひろと)ちゃん。普通なら子供が怖がるはずのナマハゲだが、初めて見たときから気に入り、20年からこの地区でナマハゲを務めている。ナマハゲは家を回って酒を飲むため、20歳を過ぎてから務めるのが普通だが「ナマハゲになりたい」という寛士ちゃんの熱意が地区のメンバーに伝わり、受け入れられた。

 「悪い子はいねがー」「うおー」。31日午後3時半、地区に着くと、100年以上前から伝わる金紙をあしらったきらびやかな面をつけたナマハゲ2匹が道路を歩いていた。記者が近づくと、その後ろには青い面をつけた小さなナマハゲが、足場が悪い雪の中を懸命に歩いている。ナマハゲ特有の太い声も出せる。

 寛士ちゃんは市内の祖父母の家で1歳半の時に初めてナマハゲを見た。怖かったものの「かっこいい」と好きになり、各地のナマハゲが集まる2月の「柴灯(せど)まつり」やナマハゲの衣装で和太鼓を演奏する「ナマハゲ太鼓」の情報があるたびに見に行った。

 20年には「見学したい」と親戚の紹介で安全寺地区に足を運んだ。すると、毎年6匹いるはずのナマハゲが1匹が足りず、急きょ寛士ちゃんがナマハゲになることに。21年は6匹そろったが、特別に「7匹目」として参加した。身長に合わせて、小さな「ケデ」と呼ばれる衣装づくりも手伝った。

※略※

https://mainichi.jp/articles/20220102/k00/00m/040/108000c