親ガチャ」より「場所ガチャ」の方が深刻な問題になる
親ガチャも問題なのですが、今でも大きな問題を抱えるのは「場所ガチャ」です。都会に生まれ育った子供と、ド田舎で生まれ育った子供では、得ることのできる情報や体験に雲泥の差があります。
ある九州の離島出身の男性と話したときに、こんな話題が出ました。「この島は一日に一回本島との連絡船が出るだけで、雨になるとそれも運休する。島では携帯電話もつながらない場所があり、何もない日は星を眺めて過ごすこともある」とても2021年の話とは思えません。都会では5Gが普及しつつあり地下鉄でも高速通信、電車は3分おきに通過して、デパートやコンビニが無数にあります。
老後にゆっくり過ごすという面では、そうした閑静な離島の環境というのは最高ですが、子供が成長するという面からすれば極めて不利な環境といえます。まず学校が限られるということと、そこへの通学までに時間と体力が必要です。田舎の学校だと進学に対して関心が低いために、どうしても授業のレベルが下がります。東京では私立小学校の生徒が中学受験を控えて、個別指導塾で勉強を進めている間、田舎の小学生は「誰がケンカが強い」、「誰が新しいゲーム機を持っている」といった程度の事しかしていないのです。
https://otonaninareru.net/39634