こたつに入ると眠くなる理由
寒い外から帰ってきて、こたつに入ったときに感じる暖かさは、なんともいえない心地よさがある。ほっとしてテレビを見たり、スマホを見ているうちに、居眠りしてしまう・・・冬の定番の経験だ。
人間は、身体の深部の熱が表面に逃げて下がるときに、覚醒度が下がり眠くなる。こたつに入る、あるいは入浴した後など適度に身体や手足が温まると、そのあとは皮膚表面への放熱現象が生じるので、
人間は眠くなる仕組みになっている。
こたつの温度の影響ばかりではない。人は寝つくときに、自律神経のリラックス役を務める副交感神経が活発になり、手足の温度が約1.5度上昇する。
手足が温かくなると、表面血管が拡がって血流が増加し、手足からの熱の放散が起こりやすくなる。
こたつを使用しているときは、暖房をガンガンにかけないことが多いだろうから、やや寒めの上半身から熱が逃げやすくなる。上半身や手足からの熱放散が促進されることになり、深部体温が下がり眠くなる。
これが、こたつに入ると眠くなるメカニズムと考えられる。寝つきにはすばらしいこたつだが、安定して眠るには適しておらず、むしろ健康に有害なことが多い。
暖かすぎる環境がずっと続くのは、睡眠も浅くする。夜の睡眠中は、深部体温はもっとも高い夕方に比べ約1度ほど低く、24時間のなかでもっとも低い温度を示す。
深部体温が睡眠中に高すぎると、深いノンレム睡眠や主観的な睡眠の質が低下することがわかっている。電気毛布で寝ると、睡眠が浅くなるという結果もある。
こたつで問題になるのは、下半身と上半身の温度差である。体幹と四肢の温度差が大きいほど、体幹からの熱の放出が効率的に行われず、睡眠効率が低下し、睡眠も浅くなりぐっすり眠れなくなる可能性も高くなる。
レム睡眠中には、体温調節がほとんど行われなくなる。結果的に、周囲の温度変化への対応がしづらくなる。したがって周囲の温度が高すぎると、レム睡眠の時間が短くなる[4]。これも、睡眠の質が悪くなる要因である。
まとめると、温度が高すぎると、疲労回復に必要な深いノンレム睡眠だけでなく、生命の維持や感情調節に重要な役割を果たしているレム睡眠も、阻害される。こたつは、睡眠にとっては入眠に多少良いだけで、あとは害しかないと言える。
:
https://news.yahoo.co.jp/byline/nishidamasaki/20211217-00272916
−−−
寒がりの私が電気あんかで一冬乗り切ったお話。電気あんかの良い所、悪い所。
お布団に入れて使うとかなり至福の楽園です。寝るときに使うと最高ですね。
https://oto92.com/electric-footwarmer