パナソニック子会社のシフトール(東京・中央)は4日(現地時間3日)、インターネット上の巨大な仮想空間「メタバース」向けのデジタル機器を今夏までに3製品発売すると発表した。軽量のVR(仮想現実)グラスや、状況に合わせて体感温度が変わる小型の冷熱装置などを開発した。市場拡大が見込まれるメタバース分野に製品を投入し、存在感を示したい考えだ。
世界最大のテクノロジー見本市「CES」で発表した。今春中に眼鏡型のVRヘッドセット「メガーヌエックス」を一般販売する。画面には有機ELパネルを小型化した「マイクロ有機EL」を採用し、5K相当の高精細な映像を映し出す。スピーカーやレンズ部分には、パナソニックの音響機器やカメラの技術を活用したという。
6軸センサーを搭載し、前後左右の動きにも対応する。重量は約250グラムで、「300グラムを切る同性能のVRヘッドセットは珍しい」(シフトール)としている。販売価格は未定だが、10万円未満になるという。
シフトールは同日、同社が21年5月から国内で予約販売を始めたVR向けセンサー「ハリトラックス」(2万7900円)を今春、米国でも発売すると発表した。同装置は体の下半身に装着して動きを読み取るセンサーで、VR上のアバターの動きと連動させられる。これまで読み取りが難しかった股下の動きまで捕捉できる点が愛好家に受け、生産が追いつかない人気となっていた。
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