【ラスベガス=奥平和行】ソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長は5日、日本経済新聞などの取材に応じ、市場参入の検討を始めた電気自動車(EV)について、リカーリング(継続課金)型の事業モデルを検討していることを明らかにした。吉田氏と、同席した川西泉常務との主なやりとりは以下の通り。

―ビジネスモデルも新たな形を模索するのか。

吉田氏「(犬型ロボットの)アイボなどでリカーリング型を採用しており、(EVでも)こうした方向は常に考えたい」

川西氏「(家庭用ゲーム機の)プレイステーションやアイボのような顧客と長くつながる世界を、モビリティーでもつくりたい。ハードウエアを売って終わりではなく、ソフトを通じて5〜10年にわたって車を進化させられる環境をつくる」

―多くの競合がいる中、差別化のポイントは「エンターテインメント」なのか。

吉田氏「移動空間をエンタメ空間にするという方向性は、我々にとってグループリソースを投入する上でわかりやすい」

川西氏「少なくとも映画、音楽、ゲームなどのコンテンツは十分生かせる。車の中で楽しめることはたくさんある。自分たちのとがった商品が実現できる形にするのが大事だ」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC064JJ0W2A100C2000000/