https://news.yahoo.co.jp/articles/d68ab66088758a05fd2ca4b5c77c99b66edb4510

新春ドラマスペシャル「優しい音楽〜ティアーズ・イン・ヘヴン 天国のきみへ〜」土屋太鳳「目の前の人がうれしかったら、それだけで生きている価値がある、そういう思いが伝わる作品」

土屋太鳳が主演する新春ドラマスペシャル「優しい音楽〜ティアーズ・イン・ヘヴン 天国のきみへ〜」が、7日午後8時からテレビ東京系で放送される。本作は、瀬尾まいこの小説『優しい音楽』を、岡田惠和が脚色してドラマ化。鎌倉を舞台に、偶然出会った男女が、それぞれの忘れられぬ過去に向き合い、新たな一歩を踏み出すまでの「再生」を描いたヒューマンドラマだ。さまざまな事情を抱えた女子大生の主人公・千波を土屋が演じ、千波に一目ぼれをする永居タケルを永山絢斗が演じるほか、千波の父・雅志を仲村トオル、母・桂子を安田成美、タケルが勤める造船所の社長・広木を佐藤浩市が演じる。千波役の土屋に、撮影時の裏話や永山の印象、作品を通して伝えたいことなどを聞いた。

本作への出演が決まったときは、どんな気持ちでしたか。
すてきなお話に出会えて、うれしかったです。内容的にはすごく悲しくて胸が締めつけられる部分もあるのですが、岡田さんの脚本が、柔らかくて優しい言葉で会話劇が繰り広げられているので、そのアンバランスさも含めて、楽しんでもらえる作品になっていると思います。
最初に台本を読んだときは、どんなことを感じましたか。
 千波ちゃんの家族にある出来事が起きて、すれ違いが起きてしまう、その日常の中にあるむなしさや悲しさみたいなものが、今の時代にマッチしているなと思いました。今は戦争がなくて幸せで、何でもあって、いい時代だと言われていても、自分は夢がかなうのだろうかとか、自分は幸せになっていいんだろうかとか、不安を抱えている人がたくさんいると思うので時代に合っているなと感じました。
千波という役柄の印象は? どんなことを意識して演じましたか。
千波ちゃんは、悲しいことがあったからこそ、きちんと正面から向き合いたいという素直さを感じる女の子だなと思います。タケルさんの言葉の一つ一つに、いろんな感情を持って表現をすることを大事にして、一つのせりふも逃さないぞ、という気持ちで演じています。
千波という女性に、共感できる部分はありましたか。
千波ちゃんの家族に起こった出来事は、もしかしたら、自分も命をどうしていたか分からないなと思うぐらい、大きな出来事だったと思います。私自身も千波ちゃんと同じように家族が大好きで、家族がいるからこそ、今の自分がここにいるという気持ちが大きいので、その部分はすごく共感できるなと思いました。
特に注目して見てもらいたいシーンは?
家族とのシーンや、タケルさんとお互いの思いをポロポロッと言い合うシーンは、特に注目してもらいたいなと思います。
相手役の永山絢斗さんとは、どんな話をしましたか。
永山さんとは初共演だったのですが、無理をしない自然な方だなと思いました。撮影の合い間には、お互いのきょうだいの話やお酒の話をして、よく笑い合っています。永山さんとお兄さん(永山瑛太)の出来事だったり、ドキュメンタリー番組を撮りにいったときのお話が、伝説になりそうな面白いエピソードばかりで、とても楽しいです。
本作は「人間の絆」がテーマになっていますが、最近土屋さんが「人間の絆」を感じたことはありますか。
昨年、声優を担当させていただいたアニメ映画『アイの歌声を聞かせて』が公開されたのですが、コロナ禍で宣伝がほとんどできなかったこともあって、一度は上映を終了しようとしていた映画館が、口コミによって上映回数を増やしてくださることになって。映画を見た方々が「作品を見てほしい」とツイートしてくださったので、私はお会いしたことがなくて顔が見えないのですが、同じ気持ちを感じられたことに、すごく絆を感じました。
ドラマのタイトルにちなみ、土屋さんにとって「音楽」はどんな存在ですか。
「相棒」という感じです。役作りをするときも、この役はどういう音楽を聞いているかなということを考えて役作りをします。浦沢直樹さんが原作の舞台「プルートゥ PLUTO」という作品でAIの役を演じたときは、気持ちを作るときに、エリック・クラプトンさんの「ティアーズ・イン・ヘヴン」を聞いて和訳を調べて、原作を読みながら気持ちを作ったのを覚えています。この役のときはこの曲、というのがありますね。
どんなときにどんな曲を聞きますか。
 悔しいときは、中島みゆきさんの「宙船」を聞いて「おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールを任せるな」という歌詞に「そうだよね!」と共感したり、力をもらっています。元気を出したいときやワクワクしたいときは