私的顕彰馬シリーズ第二十八弾はキタノオー。日本馬として米国初勝利をあげ、のちに顕彰馬にも選ばれた名馬ハクチカラのライバルとして知られる馬で、幾多の名勝負を繰り広げましたが、最後は病に倒れ種牡馬となることはできませんでした。しかし祖母がサラ系馬*バウアーストックという血統のため、おそらく種牡馬入りしていてもその実績が正当に評価されることはなかったでしょう。ちなみに*バウアーストックがサラ系となった理由はよくある血統書の紛失ではなく(実際当時の成績書には父母の記載あり)、オーナーが血統登録を適切に行わなかったからだと言われており、そのためにその優秀な競走成績・繁殖実績を持つにも関わらず一族が「サラ系」の烙印だけで不当に低い扱いを受けることになってしまいました。

母バウアーヌソルは未出走馬。母としてはほかに朝日杯3歳Sのキタノヒカリ、菊花賞馬キタノオーザ、中山大障害のアシガラヤマを出すなど大成功を収めた。さらにキタノヒカリからはオークス馬アイテイオーや7戦無敗のキタノダイオーが出ており、末裔からも有馬記念のヒカリデュールやエリザベス女王杯のキョウワサンダーが出るなど、極めて優秀な一族であったが、その母が公的には血統不詳馬の扱いであった*バウアーストックというサラ系出身のファミリーであったため、現在ではすでに牝系は途絶えてしまっている。http://blog.livedoor.jp/organa_jpn/archives/52516728.html