原価率が高い寿司チェーンランキング、3位くら寿司、2位スシロー、1位は?

熾烈な戦いを繰り広げる回転寿司チェーン。業界各社は工夫をこらして他社との差別化を図っているようです。この記事では、会社の利益を左右する原価率に着目。原価率が多い寿司チェーンを3つ紹介します。

■3位 くら寿司 45.2%

原価率の高さで3位にランクインしたのがくら寿司です。

2021年10月期の原価率は45.2%。前期の44.8%より若干原価率が上がりました。

なお、2021年10月期の売上高は2020年10月期よりも約117憶円増えています。良質な食材の仕入れなどの工夫により集客力を高めたことが考えられます。

■2位 スシロー(FOOD&LIFE COMPANIES) 45.9%

2位はスシロー(運営会社FOOD&LIFE COMPANIES)です。2021年9月期の原価率は45.9%、前期の原価率47.4%から若干下がっています。

原価率は前期より下がっていますが、売上高は前期より上昇しました。売上コストを下げても売上高を上げられる、レベルの高い集客力や資金力を持っていることがうかがえます。

■1位 かっぱ寿司(カッパ・クリエイト) 48.5%

原価率1位はかっぱ寿司です。2021年3月期の原価率は48.5%。前期の47.8%より上がっています。

かっぱ寿司は2020年3月期の売上高が前年比で約99億円も下落。その分を挽回するためにより上質な食材を購入するなどの企業努力が行われ、それが原価率の高さにつながった可能性が高いでしょう。

売上高に占める原価率が高いほど利益は小さくなり、懐事情は厳しくなります。2022年3月期第2四半期時点で売上総利益は上昇傾向にありますが、いまだ利益を上げにくい状況が続いていると思われます。

■原価率から透けて見える寿司チェーンの懐事情

売上高上位の寿司チェーンは、いずれも原価率が50%前後です。しかし、原価率や売上高の増減を併せ見ると、同じ50%前後の原価率でも各社の懐具合が異なることもわかります。そのような視点から見ると寿司チェーンの将来が透けて見えるかもしれません。
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