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 福島県会津若松市の猪苗代湖で20年9月6日、男児らがモーターボートに巻き込まれ死傷した事故。業務上過失致死傷罪に問われた佐藤剛被告(44)の初公判が昨年12月27日、福島地裁で行われた。

【画像】ボートで8歳児を“ひき逃げ”した佐藤被告

「ボートの特定が難航したこともあり、県警が逮捕したのは、1年余りが経った昨年9月14日のことでした。佐藤は安全確認を怠ったまま、自らが所有するボートを時速15〜20キロの速度で操縦していた。ライフジャケットを着て湖面に浮かんでいた千葉県野田市の豊田瑛大君(当時8)に衝突して死亡させたほか、母親の両足を切断するなど2人に重傷を負わせたのです」(社会部記者)

 24歳の時、いわき市で土木会社「佐藤剛建」を立ち上げた佐藤。震災復興や外国人あっせんなどで急成長し、ピーク時の売上高は7億円に及ぶ。他方、私生活では結婚と離婚を重ね、銀座のクラブに通う日々。交友関係も派手で、手越祐也や中田翔らとの2ショット写真の存在も報じられた。

「佐藤は当初、取り調べに『身に覚えがない』と否認していましたが、別のボートを操縦していた佐藤の知人らが捜査に協力したことで、事故の事実は争えないと観念したようです」(同前)

 初公判には上下黒のスーツ、白のワイシャツ、以前よりふっくらした姿で現れた佐藤。冒頭で「被害者の方とご遺族にお詫び申し上げます」と謝罪した。一方で「操縦時、前方や左右は注意深く見ていましたが、被害者が浮いていたのは全く見えませんでした」と過失を否認。さらに「どうしたら発見できたのか、実験などで見つめ直せればと思います」と述べた。

「瑛大は上半身と下半身がバラバラで…」父親の悲痛な証言
「かたや検察側は知人らの証言を基に『仲間のボートは100メートル前方の被害者らに気付き、舵を切った。ところが、被告は見張りの義務を怠っていた』と主張。過失についても厳しく追及しています」(前出・記者)

 初公判には、瑛大君の両親も被害者参加制度を利用し、出廷していた。

「検察側が事故当時の様子などに触れると、2人は幾度も涙を拭っていた。『瑛大は上半身と下半身がバラバラでダメだと思った。母親は足がブラブラだったが、何とか助けたいと思った』という父親の証言も述べられました」(同前)