米ニューヨーク市ブロンクス地区の19階建てマンションで9日昼、火災が発生し、子ども9人を含む19人が死亡した。他にも数十人がけがを負った。アダムス市長は現場の会見で「現代のニューヨーク市において、最悪の火災の一つになる」と語った。

 消防によると、火災があったのは同日午前11時ごろ。火元は2〜3階とみられ、すぐに煙が上層階まで到達した。2時間ほどでほぼ消火されたが、32人が病院に搬送された。現場では10部屋以上の窓が割られており、被害の大きさを物語っていた。

 4階に暮らすジョージ・ロドリゲスさん(74)によると、火災のあったマンションにはアフリカ系市民が多く住んでいる。ロドリゲスさんはテレビを見ていたところでにおいに気づいたが、ドアを開けられないほど煙が充満していた。

 マンションには二つの出入り口があるというが、出られないと判断して部屋にいると、消防士が窓を割って救助してくれたという。朝日新聞の取材に対し、「本当に怖かった。これほど最悪な日は想像すらできなかった」と語った。(ニューヨーク=藤原学思)

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