【動画】新成人ごった返す 2部制導入の仙台市、式場周辺の誘導で混乱
2022年01月10日 06:00
9日に仙台市の成人式があった市体育館(太白区)周辺の道路で新成人があふれ、車両の通行に支障が出るなどの混乱があった。新型コロナウイルス感染対策で、会場と周辺で密集状態にならないよう講じた誘導策が裏目に出た。新成人や周辺住民から対応に批判の声が上がった。
市は当初、出口を体育館南にある玄関1カ所に限定。座席ごとに誘導し、早期の帰宅を呼び掛けた。滞留しないよう動線は一方通行にした。だが、正午から30分開かれた第1部の式典後、携帯電話で友人と連絡を取ったり、雑談したりする新成人で体育館南側の市道がごった返した。
隣接する公園への立ち入りも禁止したため、行き場を失った新成人は出口周辺の道路にとどまった。午後2時に開場する第2部の参加者も続々と集合。最大で約300メートルにわたり市道が新成人で埋まり、車が通行するのも困難となった。
友達を捜していた青葉区の東北大2年の男性(20)は「歩行者天国になってしまっている」と驚いた表情。同区の専門学校2年の女性(20)は「待ち合わせ場所がない。公園を使わせれば道路はふさがらないはずだ」と指摘した。
結局、パトカーが出動して注意する事態に。市道沿いに住む会社経営の男性(62)は駐車場にあるプラスチック製の鎖が壊されたといい、「市のやり方に問題があったのではないか。迷惑だ」と憤った。
市は急きょ、出口を増やして対応した。2部終了後は公園の立ち入りも認め、混乱は収まった。市教委生涯学習課の担当者は「直行直帰を促したが受け入れてもらえなかった。想定通りの誘導ができなかった」と語った。
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https://kahoku.news/articles/20220109khn000025.html
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