八王子の住宅街に突如出現! かつての「田町遊郭」とは何か(アーバン ライフ メトロ)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9e9d76dbb2703f9db15fcbb63bee264a8900dbb1

(前略

「ドン・キホーテ」「築地銀だこ」などチェーン店と「八王子ラーメン」の店が並ぶなかに、歴史を感じる店構えの「都まんじゅう」も。甘く香ばしい饅頭の香りが、鼻先をくすぐります。横丁の路地に「中町」のノボリがはためき、ラブホテルがあります。路上に「コンパニオン募集中」の看板も。

そのまま中町を進むと、途中で店がひしめく狭い道「野猿街道」と交差。ユーロ―ドと違い、チェーン店はほとんどなく、古い店構えの小さな店ばかりです。中華料理屋にカウンターバー、スナック、ラウンジ、焼酎居酒屋、ビリヤード店、お茶漬け屋。

野猿街道を渡り、中町をさらに進むと――景色が変わりました。柳が茂り、狭い道に沿って黒塀が延びています――花街の黒塀? それにしては塀が新しく、キレイです。

道沿いに小さな居酒屋やスナックが並び「大人の隠れ家」の雰囲気です。一角に石造りの道しるべが立ち「中町」の2文字。さらに進むと、風格漂う1軒の家の入り口に――おおっ、「八王子三業組合」の表札が。

織物業で発展した八王子には、明治の初めころから芸妓が行き交う花街がありました。始めは甲州街道沿いに、遊郭とともに発展しましたが、1897(明治30)年の大火を機に遊郭は北側の田町に移転。花街はここ中町に集約されました。

明治〜大正を通じて織物業が発展すると、花街も併せて繁盛し、大正末期には芸妓も150人ほどに増えます。そして

・芸妓を派遣する「置屋」
・料理を作る「料亭」
・旦那衆が芸妓を呼んで遊ぶ「待合」

の「三業」がそろう「三業組合」ができました。

(後略