阪神・矢野監督 新人に「引退」「死」を説く 異例

阪神・矢野燿大監督(53)が9日、鳴尾浜で開始した新人合同自主トレを視察。「引退」「死」という言葉を用いて
訓示し、日々努力する重要性を説いた。

新人7人が、横一列に並ぶ。若々しく力強い視線を浴びた矢野監督が述べたのは、明るい未来じゃなかった。
「引退」、そして「死」−。NGワードととらえがちだが、あえて踏み込むことで、プロの世界を生き抜くための
覚悟を説いた。

「終わりを思い描くということは今の時点では少ないけど、そこがあったほうが毎日、毎日、全力でやる
一日を過ごしていける。いつか引退がくるんで、自分に期待しながら、こうやって頑張っていくぞ
ということも考えながら」

新人合同自主トレがこの日からスタート。プロ野球選手としての1歩目を踏み出したばかりの若虎たちに、
あえてキャリアの終わりを意識させた。

「俺ら死ぬじゃん。みんな。でも、死ねへんと思ってるやん。死ぬから」

矢野監督自身、現役時代の経験がある。1991年、東北福祉大からドラフト2位で中日に入団。
「周りのレベルの高さにがっかりして、自信をなくして動けない時期があった。もったいなかった」と前に
進めなかったことを明かした。

圧倒されてばかりで、空虚感ばかりが残る日々。悔しい思いをしてほしくないからこそ、
大事に生きることの大切さを求めた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4e8072259a656cf81ef13b209362688bd365932