スペイン北部の洞窟で古代ローマ時代の硬貨約200枚が見つかったのは、アナグマのおかげだったことが明らかになった。
空腹のアナグマが餌を探して土を掘り返した時に、偶然硬貨を掘り当てたとみられるという。
マドリード自治大学が発行する学術誌「先史学と考古学」に研究者の論文が掲載された。

研究者は「スペイン北部で発見されたローマ時代の硬貨としては、史上最大の宝の山」と指摘している。

論文や地元メディアの報道によると、見つかったのはスペイン・アストゥリアス州ベルシオの洞窟。
2021年1月に大雪に見舞われた際、餌となる木の実やミミズなどを探していたアナグマが大量の硬貨の一部を掘り起こしたとみられる。
その後、地元住民と研究者が発見し、近くにアナグマの巣穴も見つかったという。

この硬貨は3〜5世紀のもので、現在のトルコやギリシャなどで鋳造された。
研究者はローマ帝国末期の5世紀に、イベリア半島北西部にゲルマン民族が侵入してきたため、洞窟内に隠されたと推定している。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2022011200198&;g=int