https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220112/k10013426271000.html

北海道で雪と風が強まる 事故や被害など相次ぐ

急速に発達する低気圧の影響で北海道や東北では風が強まり猛吹雪となっているところがあります。この影響で北海道内では交通事故のほか、電柱が折れたり電線が切れたりする被害が相次いでいます。
岩見沢 除雪機の下敷きで男性死亡
12日午後、岩見沢市の住宅で67歳の男性が家庭用の除雪機の下敷きになり病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。
死亡したのは岩見沢市栗沢町上幌の農業、秋田谷正義さん(67)で、警察によりますと、娘の話では12日朝9時ごろから自宅や近くの農園の除雪を行っていましたが午後2時ごろになっても帰宅しないため、様子を見に行ったところ除雪機の下敷きになっているのが見つかったということです。警察が事故の原因を調べています。
函館 車4台が衝突の事故 路面が凍結
12日朝、函館市の国道で車4台が衝突し3人がけがをしました。
12日午前7時40分ごろ、函館市高松町の国道278号線で函館方面から恵山方面に走っていたダンプカーが脇道から来た乗用車と衝突しました。事故のはずみでダンプカーが対向車線を走ってきた乗用車と衝突し、さらにこの乗用車に別の車が追突しました。
警察によりますと、ダンプカーを運転していた男性と対向車線を走ってきた乗用車に乗っていた2人の合わせて3人がけがをし、このうちダンプカーの男性が腰の骨を折る大けがをしているおそれがあるということです。当時、現場の路面は凍結していたということで警察が事故の原因を調べています。
釧路地方と根室地方 高潮で道路が一時冠水
北海道の釧路地方と根室地方の沿岸部では12日午前、高潮などの影響で厚岸町などで道路が一部冠水しました。
このうち厚岸町港町の一帯では午前9時ごろから海水が護岸を越えて道路が冠水し、一時10センチほどの深さになりました。冠水の影響で道道123号線は厚岸郵便局から厚岸漁協の直売所までのおよそ400メートルの区間が通行止めになりました。
住宅や店舗の中まで流れ込むことはなく、午前10時ごろに水は引き始めました。
近くのホテルに勤める30代の男性は「朝は道路が川のようになっていて必死の思いで出勤しました。驚きました」と話していました。
また午前9時半すぎに満潮を迎えた根室市の根室港では潮位が上がり、海水が一部岸壁を越えて打ち寄せていました。
標津町・清里町・斜里町 電柱が折れるなどの被害
標津町では海に面した国道沿いなどで電柱が折れたり、電線が切れたりする被害が確認されました。標津町内では一部の世帯で停電が続いています。
北海道電力によりますと、こうした被害が町内の複数の場所で確認されているということで復旧作業を進めています。
またオホーツク海側の清里町と斜里町で、大雪と強い風の影響で電柱が傾いたり折れたりして停電が続いています。
北海道電力によりますと、12日午前6時15分ごろ清里町江南で着雪と強い風の影響で道路沿いに立つ電柱少なくとも18本が傾いたり折れたりしました。
この影響で江南と周辺の向陽で停電が続いていて午後4時45分現在、40戸が停電しています。
隣の斜里町でも複数の電柱が壊れ150戸が停電しています。
北海道電力は仮設の設備を設置するなどして12日夜中の復旧を目指しています。
北海道 約900戸で停電(12日 午後8時現在)
北海道電力によりますと、午後8時現在で北海道内では釧路地方や宗谷地方などの合わせておよそ900戸で停電しているということです。
停電しているのは
▽釧路地方の浜中町でおよそ320戸
▽宗谷地方の豊富町でおよそ190戸、稚内市でおよそ130戸
▽根室地方の別海町でおよそ100戸、根室市でおよそ60戸
▽石狩地方の石狩市でおよそ40戸、恵庭市でおよそ40戸
▽オホーツク地方の斜里町でおよそ40戸
▽空知地方の長沼町でおよそ20戸です。
北海道電力は原因を調べるとともに復旧作業を進めています。今のところ全面的な復旧のめどは立っていないということです。
札幌市内 倒木や店舗のひさし落ちる被害
大雪となっている札幌市内では木が倒れたり、店舗のひさしが落ちたりする被害が出ています。
午前3時すぎ、中央区南7条西4丁目で「道路に木が倒れている」と通りかかった人から警察に通報がありました。
警察によりますと、倒れたのは高さ5メートルほどの木でけがをした人はいませんでした。警察は雪の重みで木が倒れたとみています。