オミクロン株の濃厚接触者、待機「10日間程度」に短縮へ…潜伏期間が短い可能性

 政府は、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」感染者の濃厚接触者の待機期間について、現在の14日間から短縮する検討に入った。従来株より潜伏期間が短い可能性があるためだ。医師や看護師の濃厚接触者が増えれば、医療提供が困難となるとの懸念も踏まえた。12日の国内の新型コロナ新規感染者は1万3244人で、約4か月ぶりに1万人を超えた。

 岸田首相は12日、首相官邸で公明党の石井幹事長らと面会し、待機期間の短縮の要望を受けた。首相は「医療 逼迫ひっぱく を引き起こさないため、オミクロン株の特性に合った対応が求められている」と述べた。同株の特性として潜伏期間が短い可能性に触れた。

 厚生労働省の基準では、新型コロナの濃厚接触者は感染者との最後の接触から14日間、自宅などで待機が求められる。ただ、国立感染症研究所によると、沖縄県でオミクロン株感染が確認された人の潜伏期間は3日前後だった。

 厚労省の助言機関のメンバーは13日、10日間程度に短縮できると提言する方針だ。英国では新型コロナ濃厚接触者の自主隔離期間は原則10日間だが、人口の大半を占めるイングランドでは昨年12月、7日間に短縮できるようにした。ドイツ政府も今月7日、原則10日間への短縮を発表した。

 沖縄県では、20の重点医療機関の医療従事者のうち12日時点で180人が感染し、448人が濃厚接触者になるなどして欠勤している。スタッフ不足で那覇市立病院が一般外来を休止するなどの影響が出ている。

 さらに、社会機能の維持に不可欠な公共交通機関や食料品店などの従業員で感染者と濃厚接触者が急増すれば、業務継続に支障が出る可能性もある。

 医療従事者については、濃厚接触者でも毎日の陰性確認などを条件に出勤できる特例があり、厚労省は特例の活用も促し、医療機関の逼迫を回避したい考えだ。政府はほかの業種への特例拡大も検討している。

 感染は全国で拡大しており、熊本県の蒲島郁夫知事は12日の全国知事会のオンライン会議で、緊急事態宣言に準じた措置が可能となる「まん延防止等重点措置」適用の要請を検討していることを明らかにした。愛媛県も感染状況が悪化すれば適用を要請する方針で、政府と調整している。

 広島県は、重点措置の対象地域を現在の広島市など13市町から県内全域に拡大する方向で調整している。
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