ソニーGの人工衛星、10〜12月打ち上げ 23年事業化へ
ソニーグループは13日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や東京大学と開発中の小型人工衛星を10〜12月に打ち上げると明らかにした。宇宙空間から好きな地点をカメラで撮影できるようなサービスを2023年にも始める。社内外と連携を深め、宇宙を軸にした事業開発につなげる。
13日に報道陣向けの説明会を開き、3〜7日の米テクノロジー見本市「CES」で初公開した衛星の実物大模型を示した。ソニー製のカメラを搭載し、様々なセンサーを使って姿勢を制御する。専門知識がない人でも使えるようなシミュレーターも開発しており、地上から衛星を操作して好みの方向にカメラを向け、地球や宇宙空間の写真、動画を撮影する。
衛星は民間のロケットなどに搭載し、10〜12月の打ち上げをめざす。動作確認を経て、23年初めにも一般向けに遠隔撮影のサービスを始める。利用料金は検討中としつつ、「数万〜数十万円で試せるようにしたい」(同社)としている。
ソニーは20年8月に人工衛星の共同開発計画を発表した。宇宙からの映像コンテンツを使ったエンタメ、教育、アートなどの事業化をめざしている。中西吉洋・宇宙エンタテインメント推進室長は今後の展開について、「宇宙の魅力を考えるコミュニティーを作る。ソニーグループ内でも事業開発へ連携を進めたい」と述べた。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC136H30T10C22A1000000/