テレビで放送された女性アスリートの映像の静止画13点をウェブサイトに無許可で載せたとして、警視庁は、いずれもウェブサイト運営業で、東京都と千葉県に住む30〜50代の男3人を著作権法違反(公衆送信権の侵害)の疑いで5日、書類送検したと発表した。
今回の事件は、女性アスリートの性的画像問題に取り組んできた日本オリンピック委員会(JOC)からの情報提供がきっかけで容疑者の逮捕に至った。JOCの山下会長は報道を受け「さらに抑止力を高める第一歩として歓迎したいと思う」とコメントしている。
ネット上のトラブルにも詳しい深澤諭史弁護士は「性的画像ではあってもわいせつ物ではない以上、その点での摘発も難しい。そこでテレビ局等の権利を侵害したとして摘発したのだろう。正直なところ、これしか方法がなかったという、まさに苦肉の策だったと思う」との見方を示す。
競技者の画像を性的に利用する行為をめぐっては、日本オリンピック委員会(JOC)が抗議声明を出し、公式サイトに通報窓口を設置した。窓口に寄せられた情報は警視庁に提供しており、同庁が違法行為がないか捜査している。(土舘聡一)