
大阪のビルでクリニックが放火され、巻き込まれた25人が死亡した事件は、17日で発生から1か月です。
これまでの捜査で、容疑者には事件前の数年にわたって交友関係が確認されなかったことが分かりました。警察は、社会から孤立する中で、多くの人を巻き添えにみずからも死のうとして事件を起こしたとみて捜査しています。
先月17日、大阪 北区曽根崎新地のビルに入るクリニックが放火された事件では、巻き込まれた25人が死亡、1人が重体になっています。
警察は事件で死亡した谷本盛雄容疑者(当時61)を殺人と放火の疑いで捜査していますが、クリニックとの間にトラブルは見つかっておらず、動機は分かっていません。
警察は、容疑者の知人らから話を聞くため周囲への聞き込みを続けてきましたが、警察によりますと事件前の数年にわたって、交友関係のあった人物は見つからなかったということです。
容疑者のスマートフォンには電話帳の登録は1件もなく、通話していたのはガス会社や電話会社のみで、交友関係を示す通話履歴はなかったということです。
また、事件の前、税金の滞納が理由で所有する住宅を一時期差し押さえられていたうえ、口座の残高もゼロになり、経済的に困窮していたということです。
警察は、谷本容疑者が社会から孤立する中で、多くの人を巻き添えにみずからも死のうとして事件を起こしたとみて捜査し、今後、書類送検する方針です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220117/k10013434281000.html