「国民の協力」呼び掛け多用 コロナ克服へ首相―施政方針


 岸田文雄首相は施政方針演説で、新型コロナウイルス対応について、「協力」や「感謝」など
国民を意識したフレーズを随所にちりばめた。
 感染収束には国民の理解が不可欠と判断。「聞く力」など自身の政治姿勢のアピールにも力点を置き、
コロナ禍克服への決意を示した。

 首相は演説の冒頭、「新型コロナとの闘いに協力いただいている国民に心から感謝する」と切り出し、
「政府だけで対応できるものではない。皆で助け合い乗り越えたい。協力をお願いする」と訴えた。
 与野党には言及しなかった。


 幕末の「江戸無血開城」に関わった勝海舟の言葉「己を改革す」を紹介しながら、
「政治・行政が自らを改革し、律することが求められている」とも表明。
 その上で「その原動力は国民の声だ。丁寧に耳を傾ければおのずと改革の道は見えてくる」と強調してみせた。


 夏には政権の行方を左右する参院選が控える。
 今回の演説のスタイルからは、国民に直接呼び掛ける姿勢を前面に打ち出すことで一体感を醸成し、
政権への支持につなげたいとの思惑も透ける。

つづく
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022011700675&;g=pol