オミクロン変異株の急激な感染拡大に助けられる形で、新型コロナウイルスの流行が「パンデミック」段階から、
管理可能な「エンデミック」段階へと移るのかどうか、予測するのはまだ時期尚早だ。
だが国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は17日、「そうなることを願う」とコメントした。

エンデミックとは、持続的な流行は起きても、パンデミックのように危機的なレベルで感染が拡大したり、
社会の混乱を引き起こしたりするほどの影響が出ない状態をさす。

オミクロン株は感染力が強い半面、重症化する確率はこれまでの変異株に比べて低いと思われる。
このためオミクロン株によって、新型コロナウイルスの流行がパンデミック期からエンデミック期に移行する可能性もある。

「ただしそれは、これまでの変異株に対する免疫反応を免れる別の変異株が現れなければの話だ」。
ファウチ所長は世界経済フォーラム主催のオンライン会合ダボス・アジェンダでそう語った。

ファウチ所長は、オミクロン株がデルタ株と異なる性質を持っていたことについて「我々は幸運だった」としながらも、感染者の多さが重症化率の低さを
圧倒する状況にあると指摘。「誰もが期待しているように、オミクロンが生きたウイルスワイクチンになるかならないかはまだ分からない。
新たに出現する変異株についてはあまりにも変異が大きい」とした。

米国の医療現場は一部が深刻な人員不足に見舞われる中、新型コロナの患者数は過去最高を更新し続けている。
米保健福祉省の統計によると、米国で17日に入院した新型コロナ患者は少なくとも15万6676人に上った。
ジョンズ・ホプキンス大学の統計によれば、新型コロナによる米国の1日の死者は、過去1週間の平均で1695人だった。

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