諏訪神社(長崎市上西山町)の神職、権禰宜(ごんねぎ)の全7人が上司に当たる禰宜2人のパワハラにより精神的苦痛を受けたとして、2人に880万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が18日、長崎地裁(天川博義裁判長)であった。禰宜側は請求棄却を求め争う姿勢を示した。
 訴状によると、禰宜は日常的に権禰宜らを「ばか」「底辺」などと罵倒したほか、「デブ」など身体的特徴をからかい、他の職員たちの前で怒鳴り𠮟責(しっせき)するなどのパワハラを繰り返したとしている。
 また、同神社トップの70代男性宮司がセクハラ疑惑により民間人の責任役員から辞職を求められた際、権禰宜らが宮司の継続を求める嘆願書を神社本庁に提出したところ、禰宜が威圧。権禰宜の1人は精神的苦痛から左耳閉塞(へいそく)感症を患った。宮司は「権禰宜を守るために留任を決意した」としている。
 弁論に先立ち、権禰宜らはコメントを公表。「このような発言を日々浴びせられることは非常につらい。宮司が退任すれば禰宜のパワハラ、いじめがますます過激になるのではと感じ、勇気を振り絞り提訴した」としている。
 禰宜側は今後詳細について反論するという。

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