2022年は「DEI」を軸に。SDGsの実現目標そのものにも当てはまるこの言葉、ご存じですか?
長野智子 キャスター、ジャーナリスト、国連UNHCR協会報道ディレクター

2021年はというと、田原総一朗さんと7党の超党派国会議員による「クオータ制勉強会」を立ち上げて、
「衆議院の女性議員が9.9%ってあまりにも少なすぎでは」という状況を改善するべく議論を進めていたところ、
秋の衆院選でさらに9.7%に減るという展開に「どないやねん〜」と叫びながら年が暮れていきました。

よく聞かれるのですが、私が女性の国会議員を増やしたいと思うのは、フェミニズムとか女性活躍といった視点と少し違うところにあります。

「DEI」という言葉を知っていますか?
「DEI」という言葉をご存知でしょうか。最近、民間企業や日本セーリング連盟などが推進を宣言して話題になっています。

「デイ」といって、「Diversity, Equity and Inclusion」の略です。日本語だと「多様性・公平・包括」といった意味になります。
「EQUALITY(平等)」と似ている「EQUITY(公平)」という言葉、耳なじみがないかもしれませんが、2つは下記の絵のように微妙に異なります。

「Equality」は全ての人に同じ高さの踏み台を与えること。
それに対して「Equity」は全ての人の頭の高さを同じにすることです。

ジェンダー「平等」というと、なぜ女性ばかりにゲタを履かせるのかという批判が起きてなかなか議論が進みません。

一方、頭の高さを揃える「Equity」は、すべての人が公平に扱われ、同じアクセスの機会が与えられるように、
一部のグループの参加を妨げてきた障壁を特定して、排除するよう努めることを意味します。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_61d7a345e4b04b42ab7dbdb9