「原発賛成?反対?」プラカードを持った市民は「犯罪者」なのか 〜表現の自由侵害行為についての記者会見 2013.7.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/89619

キーワードは「犯罪」だ——。警察官が、一般市民の住所、氏名、電話番号などの個人情報を聞き出すには、警察官職務執行法の第2条に基づかなければならない。

 警職法第2条は、「警察官は、異常な挙動、その他、周囲の事情から合理的に判断して、何らかの犯罪を犯し、もしくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者、またはすでに行われた犯罪について、もしくは犯罪が行われようとしていることについて知っていると認められる者を、停止させて質問することができる」と規定している。

■ハイライト

参院選公示日である7月4日、福島駅前で行われた安倍総理の第一声となる演説会に、「総理、質問です。原発廃炉に賛成?反対?」と書いた自作のプラカードを持って参加した、40歳女性のプラカードが、自民党・亀岡偉民衆議院議員秘書・尾形と名乗る男性と、3名の警察官と思われる男性によって没収された。

 さらに、警察官らは、女性を取り囲み、「住所、氏名、電話番号」をしつこく聞き出した。恐怖感を覚えた女性は泣き出し、プラカードを没収されたまま、その場を後にした。

 市民の表現の自由を侵害し、さらには違法とも取れる警察の行為に対し、抗議の意志を示す弁護士・有志らは9日、弁護士会館で記者会見を開いた。