――昨秋、岸田文雄首相が誕生しました。ネタにする上で、安倍晋三元首相や菅義偉前首相と比べてどうでしょう。

 ◆ネタにするにはやりづらいですね。ニコニコしているが、いい人なのか悪い人なのかさっぱりわからない。日本人の典型みたい。安倍(晋三)さんの方がよかったです。批判がしやすいですから。自分の考えはなくて、皆が話している内容の真ん中を取るみたいな感じがしますね。

 だから(かつて参加していたコントグループ)「ザ・ニュースペーパー」時代に最初に作ったギャグを思い出しました。日米の会議をやっていると、意見をはっきり答えない日本人にいらついた米国人から『Yes or No?』と詰め寄られ、困った日本人が『or』と言ってしまう。岸田さんはまさにそういうタイプだとみてます。

 ――なるほど。

 ◆本当に自分の意見がない。だいたい、皆そうなんですけど、岸田さんは特にキャラクターが薄いですから。一方で菅さんは、とにかく官僚が作った原稿をプロンプターを使ってひたすら読んでいたところからこういうネタができました。「普通リーダー(leader)っていうのは、人の前に立つらしいですね。でもあの人はいつも上から目線で下の原稿を読んでいるリーダー(reader)ですからね」って。実は今の岸田首相も読んでいるんですよ。だけどしゃべるのはうまいんですよ。いかにも自分の意見を言ってるようで、話している内容はさっぱりわからないという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7846819a44417c012911916048cb27da3868d1e4