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大学入試は「人物」をみる場ではない
https://agora-web.jp/archives/1563032.html

競争の少ない日本社会で唯一の真剣勝負の場が大学入試のペーパーテストなので、これをやめるとコネ入試がはびこって学力がさらに低下するおそれが強い。

現実に私立大学の半分以上は定員割れで入試がなくなり、早稲田の政経学部でも一般入試による入学者が40%という学歴のインフレが進行中だ。

これを一番よく知っているのが大企業の人事担当者で、彼らによると学生を選抜するときの原則は

大学院は無視する(学歴ロンダリングが多い)。
在学中の成績も無視する(特に文科系)。
私立大学は、MARCH未満の学歴は無意味(大学名は無視)。
リクナビなどで応募しても、私立下位校は学校名ではじかれる。
情実入学の多い大学は、高校名をみて一般入試かどうか判断する。
学歴として信頼できるのは、ペーパーテストで入学している国公立だけ。

ということだ。企業は面接で採用するので、その前の「1次試験」として学力があるかどうかをみるのが大学入試の役割だ。

これが私立では信用できないので、情実入学のない国公立の採用率が上がっているのが実情だ。

ここで国公立まで「人物本位」にすると、大学の唯一の機能であるシグナリングの役にも立たなくなってしまう。

もちろん私立大学が多様な入試で採用するのは自由だし、個性ある才能が出てくるかも知れない。しかし国公立でそれを強制するのは危険だし、私立を補助金で誘導するのもよくない。

入学後の追跡調査でも一般入試の学生のほうが有意に成績がよく、企業の人事も「国公立のほうがはずれがない」という。