警察官の任意捜査で同意なくタクシーに同乗されたのは違法だとして、北海道帯広市の男性が道に150万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が28日、札幌高裁であった。長谷川恭弘裁判長は請求を棄却した1審・釧路地裁帯広支部の判決を変更し、「任意捜査の手段として相当性を欠き、違法」として道に20万円の支払いを命じた。

判決によると、男性は2016年11月、警察官から約2時間追尾され、男性がタクシーに乗ると警察官3人も同乗。男性は同月、脅迫容疑で逮捕されたが、19年2月に無罪となった。

21年3月の1審判決では、「証拠隠滅などを防ぐため追尾を継続する必要性があった」として請求を棄却。今回の判決では男性が同乗に同意していないと認定し、車内は憲法で保障された私的領域だとして「捜査機関が侵入することは原則許されない」と指摘した。

判決を受け、道警は「判決内容を精査し、今後の対応を検討する」としている。

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