堀江貴文が絶対やらないこと@ 「体にいいもの」を食べない

きっとみんな子どものころ、親から「体にいいから食べなさい!」と好きでもないピーマンやセロリを無理やり食べさせられてきたのだろう。

我慢して食べたのだ。

そうやって野菜は、我慢して食べるに値するものだと頭に刷り込まれる。

根拠のない迷信が受け継がれるのだ。

先日、99歳で天寿をまっとうされた瀬戸内寂聴さんは、大の肉好きだった。

ぼくは10年くらいまえに初めてお会いし、それから何度か対談させていただいた。

ご高齢ではあったものの、それはそれは意気軒高(いきけんこう)で、頭脳明晰な方だった。

こちらの発言のちょっとした微妙なニュアンスも見逃さず、切り返しも早い。

ウイットもユーモアもある。

寂庵(寂聴さんが開いていた寺院)を歩く足取りも軽やかだ。

その若さの理由をうかがったことがある。

寂聴さんの答えは明快だった。

「決まってるじゃない、ストレスをためないことですよ。我慢しないことです」

寂聴さん曰いわく、ストレスをためない秘訣は、食なのだという。

好きなものを、好きなように、好きなだけ食べる。

それが寂聴さんのポリシーだった。

寂聴さんの好物は肉だ。

だからほぼ毎日、食卓に並ぶのは肉料理である。

野菜は嫌い。

嫌いなものを我慢して食べてストレスをためるのは本末転倒。

だから野菜は食べない。豆腐も味気ないから食べない。

「健康でいたかったら我慢がいちばんダメなのよ」

そう笑う寂聴さんの手には(そのときはまだお昼だったが)ビールの入ったグラスがにぎられていた。

この数年はお目にかかれずじまいだったが、寂聴さんは晩年まで大好きなお酒を嗜まれたそうだ。

肉食だけでも、タンパク質やビタミン摂取には問題がなく、じゅうぶん健康に生きていけるという医学的なデータもある。

寂聴さんのポリシーはじつに理に適ったものだったと思う。

よからぬ迷信に躍らされてはいけない。

我慢していいことなんてなにひとつない。

無理に野菜を食べる必要はないし、食べたければ食べればいい。

それだけの話だ。

まして他人に無理強いすることではないだろう。

好きなものを、好きなように食べる。

それもまたストレスフリーのポイントなのだ。
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