英イングランド東部コルチェスター(Colchester)のショッピングモールに併設された、余った食材を集めて生活困窮者らに提供するコルチェスター・フードバンクでは昨年、1万7000人分に相当する165トンの食料を配った。今年はそれを上回る2万人分が必要になる見通しだ。

【写真12枚】フードバンクに寄付された食料品

 英国では昨年12月、インフレ率が前年同月比5.4%上昇し、30年ぶりの高い伸びを記録した。実質賃金が下がる一方で、食費とエネルギー価格は高騰している。

 コルチェスター・フードバンクで提供される食料の95%が、地元のスーパーマーケットの店頭で一般市民から寄付されたものだ。現在の経済状況下で、これまで食料配布を必要としなかった多くの人が支援に頼らざるを得なくなっている。

 45歳のハイディさんは「いつもはフードバンクに寄付する側なのだけれど、今は助けを求める側になった」と語った。「とにかく何でもかんでも」値上がりして困っていると言うハイディさん。電気代は昨年の2倍近くに跳ね上がったという。

 他の多くの英国人と同様、ハイディさんはこの冬、「暖房か食料か」の厳しい選択を迫られている。https://news.yahoo.co.jp/articles/f6682613f5be0503d44f45925e62546b11fe1316