埼玉 立てこもり事件 死後1日以上が経過していた母親に蘇生措置を求めるも断られ発砲

埼玉県ふじみ野市で起きた医師を人質にとった立てこもり事件で、逮捕された容疑者は
死後1日以上がたっていた母親への蘇生措置を行うよう医師に求めたものの断られ、
発砲したとみられることが捜査関係者への取材でわかりました。

埼玉県ふじみ野市の住宅で起きた人質立てこもり事件で、渡邊宏容疑者(66)は、母親の
訪問診療を担当していた医師の鈴木純一さん(44)を散弾銃で殺害した疑いが持たれています。

警察によりますと、調べに対し「母が死んでしまい、この先いいことがないと思った。医師や
クリニックの人を殺して自殺しようと思った」と供述しているということです。

また、捜査関係者によりますと事件前日(26日)に母親を亡くした渡邊容疑者は、
「線香をあげてほしい」などと言って鈴木医師などを自宅に呼び、母親の遺体が置かれた
部屋に招き入れたということです。

そのうえで死後1日以上が経過していた母親に蘇生する措置を行うよう求め、鈴木医師が
蘇生できないことを説明すると銃を発砲したということです。警察は、母親への医療措置をめぐって
医師などに対する不満を一方的に募らせたとみて、当時の状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220130/k10013457171000.html

「母に失礼をしたら…」 容疑者、別の病院で度々抗議 埼玉立てこもり
https://news.yahoo.co.jp/articles/cbeb2a6046de710f72be8d8836060d7055157f3f
「お母さんのことになると感情の歯止めがきかず、度々医師やスタッフにくってかかる人でした」。
渡辺容疑者の母親が2年前まで10年以上通った病院の関係者は容疑者をそう振り返る。

渡辺容疑者は当時、母親に付き添って来院し、診察の待合で「うちの母親を(先に待つ他の患者より)
先に診ろ」などと求め、職員が断ると大声で怒鳴り散らすことが度々あった。当時、母親に大きな
持病はなかったが、体の衰えが進んでいたという。

数年前に母親の肺を検査した際、渡辺容疑者はステロイド系の薬を処方するよう要求。医師から
「そこまでの症状は出ていないから、ステロイドは使わない方が良いですよ」と伝えられると、
「専門医なのに何も分かっていない」などと書いた長文の抗議文を提出した。
胃カメラを使う検査では担当者の変更を迫ったこともあった。