神戸市のヤマト運輸の集配センターで、おととし、従業員2人を殺傷した罪に問われた男の裁判員裁判で、神戸地裁は懲役27年の判決を言い渡しました。

 判決によりますと、筧真一被告(47)はおととし10月、勤めていた神戸市北区のヤマト運輸・集配センターの駐車場で、従業員の広野真由美さん(当時47)の胸などを包丁で刺して殺害し、従業員の男性にもけがをさせました。

 これまでの裁判で筧被告は起訴内容を認めていましたが、弁護側は「不当な解雇が、不満や誤解を生んだ」と主張。

 一方、検察側は、「犯行は執ようで、反省の態度も認められない」として、懲役28年を求刑していました。

 判決で神戸地裁は「落ち度がない被害者を17回も刺すなど、執ようで残忍な犯行で、計画性も強い」と指摘した一方、「退社手続きの際、会社側に不適切な点もあった」として、筧被告に懲役27年を言い渡しました。

 筧被告は「死刑にしてくれればよかった。喜んで死んでやる」と言って、退廷しました。

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