尹候補としては夫人の金建希氏の経歴詐称問題で今まで築いてきた「公正」のイメージが一気に崩れてしまった。金氏は経歴詐称問題の他にも、知人の経営者による株価操作に関与した疑惑がある。今後、このような疑惑を晴らし、「公正」のイメージを回復することが尹候補の大きな課題であるだろう。
一方、与党の李候補は兄嫁への暴言、飲酒運転、公職選挙法違反、職権乱用、女優との不倫疑惑、京畿道城南市大庄洞(デジャンドン)の都市開発事業をめぐる不正疑惑、殺人者である甥の弁護、息子の不法賭博などさまざまな問題を抱えている。
特に、李候補が過去に市長を務めた城南市大庄洞(デジャンドン)の都市開発事業をめぐる不正疑惑と関連して捜査を受けていた関係者2人が12月に相次いで遺体で発見されたことや、李候補の「弁護士費代納疑惑」を最初に情報提供した弁護士が今年の1月に突然死(心臓疾患で判明)したことは李候補の足を引っ張り、最近の支持率を伸び悩ませる要因として作用している。
今後、李在明、尹錫悦両候補が、3月9日の大統領選で勝利し、韓国の第20代大統領になるためには、上述した疑惑に対して国民が納得できるように説明し、謝るべきことに対しては誠意をもって謝る必要がある。その上で、国民が実際に望む公約を考え、財源の確保から実施に至るまでの過程を明白に提示すべきである。それこそが史上初の「非好感選挙」と言われる今回の大統領選を
「好感選挙」に変え、韓国の第20代大統領に選ばれる良策であると考える。
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