コロナ禍で、テークアウトやデリバリーの利用者が増えたことで需要が高まっているのが、プラスチックの容器です。原油高が進む中、こうした容器にも値上げの波が押し寄せてきています。
都内にある「宅配弁当京香」赤坂店は自慢の唐揚弁当を中心に、1日に200〜300個の弁当を売っています。そこで欠かせないのがプラスチックの容器ですが、この容器をめぐり、ある懸念があります。
「今は容器の値段を据え置いてもらっているが、業者からは3月をめどに値上げする予定と聞いている」(同店の店長)
この店では容器の値段が弁当の価格の1割ほどを占めていて、値上げされれば弁当自体の値上げも検討せざるを得ないと言います。
「宅配なのでガソリンを結構使う。ガソリンもすごく値上がりもしていて、ここにきて容器の値段も上がる予定ということであれば、お手上げ寸前みたいなところです」(同店の店長)
ニューヨーク原油先物価格は一時、1バレル89.72ドルと7年4ヵ月ぶりの高値水準に達していて、プラスチックの原料となる資源価格も高騰しています。あるデリバリー容器大手では、既に値上げを始めていて「原材料のポリスチレンの価格が、21年4月、7月、10月と3回にわたり上昇している。自助努力ではコストの吸収が困難だ」といいます。
値上げの波はプラスチック業界全体に広がりつつあります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2b4d97705820267593880eb6508c5daa6eec61ab