北京冬季五輪、スピードスケートのショートトラックは5日、今大会から新種目となった混合リレーで中国が金メダルを獲得。だが、上位2チームが決勝に進む準決勝で、米国2位、中国3位に終わった後、5分間に及ぶビデオ協議の末、米国が中国を妨害したとして失格処分となり、中国チームが繰り上げで決勝進出を果たした。

 中国の人権侵害を訴えて今大会の外交ボイコットを先導した米国が消え、結果としてはホスト国がおいしい思いをしたため、米メディアは激しく反発した。

 「(準決勝後の)長い時間を掛けたビデオ判定はホームチームに有利に働き、猛烈に批判された」と米ヤフースポーツ。さらに「特にホスト国のチームが判定によって恩恵を受けることを考慮し、失格が正当化されたのではないかといぶかしむ人々もいた」とまで踏み込んで伝えた。

 また、全米で唯一の全国紙USAトゥデーは「冬季五輪でスピードスケート・ショートトラックよりカオスに満ちた競技は、ほとんどない」と報道。

 米国チームのビニーは「関心を引く判定だった。それは間違いない」と語り、中国チームの走路を妨害したとされたピビロットは「ショートトラックの個人レースは、カオスだ。それがリレーとなると、信じられないことにさらなるカオスになる。審判は俺の責任だと言うが、自分が何をしたのかさえ本当に分からないんだ。接触もしなかったしね」と嘆息した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/df85039cd7ad021eb4d893ef90ceaf22040cc17f