いわゆるアベノマスクの大量在庫約8000万枚に2億8000万枚分の配布希望が寄せられましたが、その配送費用に10億円が必要という試算が浮上し、議論になっています。一方で、マスク以外の活用法が様々提案され、ネットなどで盛り上がりをみせています。
■喜ぶ安倍元首相「もっと早くやっておけばよかった」
約8000万枚というぼう大な在庫が残る、いわゆる“アベノマスク”。サイズが小さいことなどもあり、当初から評判は芳しくありませんでしたが廃棄をする前に配布希望者を募ったところ、実に約2億8000万枚ほどの応募がありました。この結果に喜んだのが・・・
安倍晋三元首相:
「希望者を募ったところ、2億8000万枚の希望がございました。もっと早くやっておいていただければよかったのかなと、こう思うところでございました」
■“アベノマスク”どう活用?
大量の配布希望があった“アベノマスク”来月上旬を目処に配布が始まる予定ですが、どんな使い方が考えられているのでしょうか?
仙台市教育委員会は約50万枚の配布を希望。
私立の小中学校182校に配ってコロナ収束後給食を配膳する子どもたちが使うということです。
アベノマスクを選んだ理由を仙台市の教育委員会は「アベノマスクは小さめなので、子どもにちょうど良い。捨てるなら有効活用したい」と話しています。
■“アベノマスク”が「産着」に
マスク以外の使い方も提案されています。3日の衆議院予算委員会で日本維新の会 市村浩一郎 衆院議員が取り出したのは布マスクを使用して作られた「産着」です。小さいものは5枚で、ちょっと大きめの産着は6枚で作れると話します。それに対し後藤厚労相は「ぜひ有効に使っていただきたい」と、マスク以外のものに使って良いと大臣がお墨付きを与えた形になりました。市村衆院議員は「(産着を作成した)女性がこの“アベノマスク”は大変質の良いガーゼだと、おっしゃってました」と話しています。
■アベノマスクで“かいわれ大根”
生き物を育てるということに使った方もいます。かいわれ大根の水耕栽培です。マスクの上に種をまき、お水の中で育てると、1〜2日で発芽、4日後には根が定着してしっかりと立ち上がりました。5日後ぐんぐん成長して約1週間で食べ頃を迎えたそうです。しっかり根を張り、マスクをひっくり返してもかいわれ大根が落ちないそうです。
■“アベノマスク”が博物館に
さらには歴史の一部として捉えた動きもありました。それが博物館での展示です。大阪府の吹田市立博物館では、おととし「新型コロナと生きる社会」、去年は「流行病と新型コロナ」という企画展の中で「PCR検査のキット」などと一緒に“アベノマスク”が展示されました。“アベノマスク”の注釈には「令和2年6月3日寄贈、5月13日にある吹田市民宅に配達されたマスク」という歴史的な事実が書かれています。学芸員の五月女さんは「アベノマスクは社会情勢を表す代表的な資料、100年後の人々にも残したい」と話しています。
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(2月4日『Nスタ』)https://news.nifty.com/article/domestic/society/12198-1459750/