慎太郎さんには、1969年に出版された『スパルタ教育』(光文社)というベストセラーがある。体罰を肯定するなど、“強き父”を前面に打ち出した主張は、当時多くの物議を醸した。

だが驚くことに、実際の慎太郎さんは、破天荒さとは程遠い“子育て美学”を貫いていたという。 2001年2月に本誌のインタビューで、良純はこう明かしている。

《よく“お父さんのスパルタ教育で育てられたんですか”と聞かれますが、親父に怒られたこともめったにないし、ブン殴られた記憶もありません》

殴らず、叱らずーー。

慎太郎流スパルタ教育を、良純はこう受け止めていた。

《社会に出て一人前の男と扱われるようになって、親父の言うスパルタ教育の意味がわかってきました。男は自分の信じる正義に向かって、信念を曲げずに困難に立ち向かっていく。
石原家の親父の実践は、男として家族とどういうふうに接していくかの理想を示しているようにも思えるのです》

https://news.yahoo.co.jp/articles/7989a84c677aaa06154e43cbb84ef7d73361777b