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 当時5歳の女児に暴行を加え、裸で長時間立たせ続けたなどとして、岡山県警は9日、母親の無職西田彩(34)(岡山市北区)、内装工船橋誠二(38)(同市南区)の両容疑者を強要容疑で逮捕した。女児は昨年9月に病院に搬送され、今年1月に死亡した。両容疑者は内縁関係にあり、県警は日常的に虐待していたとみて、女児が死亡に至った経緯を調べている。

 発表では、両容疑者は共謀し、昨年9月10〜23日の計5回、西田容疑者の自宅で、西田容疑者の娘の真愛(まお)ちゃんの髪をつかんで引っ張ったり、鼻の穴に指を突っ込んだりする暴行を加え、椅子や鍋の上に立たせ続けた疑い。

 船橋容疑者は「暴力をふるって、長時間立たせ続けた」と容疑を認め、西田容疑者は「私がしたことではないのに、共謀というのはおかしい」と否認しているという。

 捜査関係者によると、携帯電話に容疑事実の虐待行為が映った動画が残されていた。行為は約3〜6時間にわたり、午前3時50分頃まで及んだケースもあった。真愛ちゃんが全裸にされ、霧吹きでぬらされて扇風機を当てられ続ける様子や、船橋容疑者が「やっと楽しいミッションがやってきた」「今日も楽しい時間が始まる」などと話す様子も記録されていたという。

 真愛ちゃんは昨年9月25日、西田容疑者の119番で同市内の病院に搬送された。目立った外傷はなかったが、窒息して脳死に近い状態となっており、病院から連絡を受けた市の児童相談所が「事件の可能性がある」と県警に通報していた。

 真愛ちゃんは意識が戻らないまま今年1月12日に死亡。司法解剖の結果、死因は低酸素脳症だった。県警は、暴行と死亡との因果関係などを慎重に調べている。

 西田容疑者には真愛ちゃん以外に複数の子どもがいるという。ほかの子どもは児相に保護されており、県警はほかの子どもへの虐待の有無も調べる。