政治、宗教、精神分析…それらすべてに懐疑的でいる青年シャルル。環境問題への意識、麻薬中毒、身近な友人たちとの関わりの中で社会の倫理と肉体の衰退に嫌気が差した彼に自死の願望が芽生える。

現代映画に多大な影響を及ぼした、孤高の映画作家ロベール・ブレッソン。そのフィルモグラフィーの中でも、実験的なアプローチが際立つ作品。遺作『ラルジャン』(1983)と並び映画作家としての「芸術的到達点」と評価されている。
それゆえにファンの間で、後続の映画作家の間で熱狂的な人気の得ている作品。
1977年ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞。審査員の一人、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーが激賞。虚無に苦悩する個人を描く物語は、批評家からは「ドストエフスキー的」とも称され、フランソワ・トリュフォーが「すばらしく官能的」な作品と評した。
社会への憤りと無力を表明する若者たちとその身体を捉え、破壊され凋落していく世界に警鐘を鳴らす、 「最も現代的」で「最も恐ろしい」映画。4Kレストアによる高精細な映像により蘇る。

ソース
たぶん悪魔が | IVC
http://www.ivc-tokyo.co.jp/titles/ta/a0559.html