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【カーリング】不調の鈴木夕湖に歩み寄った藤沢五月 大会初夜の試合、難敵の氷攻略し3連勝
<北京オリンピック(五輪):カーリング 日本10−5ROC>◇1次リーグ◇12日◇国家水泳センター
18年平昌五輪銅メダルに続く2大会連続メダル獲得を目指す日本代表のロコ・ソラーレが、ROC(ロシア・オリンピック委員会)を逆転で破り3連勝を飾った。
セカンド鈴木夕湖が泣いていた。
終盤に攻勢を強めての逆転勝ちに、4人が円を作って喜ぶと、鈴木の目が真っ赤になった。
「試合でこんなに決まらないことは今季初めてで、みんなに申し訳なさとふがいなさがあって、ちょっと泣いてしまいました」。
今大会初の夜の時間の試合だった。氷の状態が変化して非常に難しく、読みにくかったとみなが口をそろえた。その中でも、なかなかセカンドで狙いどおりにいかなかった。
序盤から苦戦し、2−4で前半の折り返し。ハーフタイムの「もぐもぐタイム」では個々に氷の情報を出し合って共有した。「1個ずつショットをしっかり決めていこう」と声を掛け合い、氷との戦いで勝つことを目指した。
情報量が増え、徐々に戦局を優位に進めていく。第7E。藤沢が最終投で相手のガードをかいくぐるドローショットを決めて3点を獲得して5−5の同点。さらに第8、9Eと全員が精度の高いショットを披露し、サード吉田知の「ナイスー」の声も響く。一気に逆転して勝負を決めた。
第9E途中にはスキップ藤沢五月が鈴木に寄り添い、声をかけた。
「夕湖は自信を持って投げていいからね」。
自身の作戦、幅取り、求めているウエイトなどで間違いがあったと切り出し、互いにミスを見つめ、切り替えた。
1日2試合を連勝して3勝1敗。初戦を落としたが3連勝で巻き返した。次戦は1日開いて14日に再び2試合が組まれる。
仲間の声で背中を押された鈴木は言った。その声は力強かった。
「結果として勝ち切れてはいるんですが、まだまだ私たちの力はこんなもんじゃないと思っているので、後半に向けてもっともっと強い私たちを見せたい」