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警察に未開封の宅配物が次々 置き配の広がりで?コロナ前の6倍超

未開封の宅配物が警察に届けられるケースが埼玉県内で増えている。玄関先に荷物を置いたままにする「置き配」の広がりが影響しているようだ。

 置き配は、荷物を玄関先など指定された場所に置くことで配達が完了する。不在でも再配達をしなくて済むので配達員の負担軽減につながるだけでなく、近年は新型コロナウイルスの感染防止の観点から、配達員と客の接触を避けるという利点もある。

■埼玉県警には昨年204件届く

 埼玉県警によると、昨年、県内の警察署や交番に拾得物として届けられた未開封の宅配物などは204件。コロナが流行する前の2019年の30件、20年の95件を大幅に上回った。誤配達されたり、路上に落ちていたりしたものが、警察に届けられているという。

 インターネット通販大手アマゾンジャパンは19年、岐阜県多治見市で置き配と普通の受け取りのどちらかを客が選べる実証実験をした。その後、東京都江東区や練馬区、名古屋市や札幌市でも実験をし、現在は30都道府県で、置き配サービスを本格導入している。

 ネットで買い物をする人の増加を受け、ヤマト運輸も20年から置き配のサービスを始めた。コロナの感染予防に加え、自宅に宅配ボックスがない家庭でも不在時に荷物の受け取りができるため、同社の広報担当は「置き配の需要は広がっている」と説明する。

■以前の住所、表札のない家は確認困難

 宅配各社によると、利用者が以前に住んでいた家の住所を入力していたり、家に表札がなかったりすると、確認がしにくいという。

 アマゾンジャパンの担当者は「配送する際は住所を再度確認し、正確な位置が分からないときには利用者に連絡をするなど、対策をとって誤配送の防止に取り組んでいく」と話している。