日本人男性の平均身長は、明治時代から100年間で約15cmも伸びた。しかし、その身長の伸びが近年止まってしまったどころか、逆に若干低身長化の傾向にあるという事実をご存じだろうか?
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以下は、1900年(明治33年)からの16歳の男性の長期身長推移が表したものである。終戦直後、食料不足の時に平均身長は一時期的に低くなったが、戦後「日本が豊かになっていく」時代の中で身長も大きく伸びた。ところが、その伸びも平成に入ったあたり、ちょうど170cmに達するあたりで止まってしまった。
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以降30年間、ほぼ伸びていない。

それよりも注目したいのは、若者の低身長化である。20代男性の身長は、「3高」といわれて右往左往したバブル世代の50代男性にはわずかに勝っているが、40代男性の平均身長とほぼ変わらないどころか、微差ではあるが、18-19歳の男子の身長は、40代の中年おじさんよりも低くなっているのである。
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1975年時点の、若いほど高身長だった頃と比べるとずいぶん様変わりした。

電車の中などで見る、制服姿の高校生男子をみて、全体的に身長が低くなっているという印象をもったことはないだろうか。その印象はあながち間違いではない。男子高校生の低身長化が実際に起こっている。

こうした若者男子の低身長化の原因とはなんだろうか?

30年間身長が伸びていないことと、30年間若者の給料があがっていないことが奇しくも一致する点も興味深いのだが、それ以外にも、栄養の偏りなのか、運動不足なのか、はたまた、スマホなどの影響による睡眠不足なのか。要因はいろいろ考えられる。ただし、国立成育医療研究センターの見解によれば、子どもたちの低身長化は「低出生体重児」の増加であるという指摘もある。