総務省は、県庁所在地と政令市の2人以上の世帯を対象に、消費に使った金額を品目ごとに調査した。集計には贈答品としての購入も含まれる。1位の仙台市のかまぼこの支出額は8128円で、全国平均の3050円の約2・7倍に上った。2位は長崎市の6043円、3位は富山市の4998円だった。

 現行の統計を始めた00年以降、仙台はトップの座を守り続けているが、19年まで4年連続で1万円を超えていた支出額は、新型コロナの感染が拡大した20年に7809円まで減少。過去最高だった01年の1万5354円の半分近くまで落ち込み、2位の長崎との差も702円まで縮まった。21年はやや持ち直して長崎との差も2085円に広がったが、世帯消費が1万円に届かない状況が続く。

 「仙台蒲鉾協同組合」(仙台市青葉区)の事務局を務める阿部馨一郎さん(54)は「笹かまぼこは仙台土産の定番。コロナ禍で出張や帰省が激減し、土産需要が減ったのが響いたのでは」と分析。「武田の笹かまぼこ」(塩釜市)の武田武士社長(45)は自宅での消費も「リモート生活が続き、日持ちしないかまぼこより、冷凍食品を買う人が増えたのではないか」と話す。

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